NETFLIXデアデビル:シーズン3感想(ややネタバレ)

10月19日から配信開始となったデアデビル:シーズン3(全13話)を観ました。

昼は盲目の弁護士マット・マードック、夜はコスプレして悪人をボコボコにぶん殴るデアデビルという2重生活を送る男(お金持ちじゃないバットマン)の、苦悩と闘いを描く物語です。アベンジャーズでお馴染みマーベル・シネマティック・ユニバースと同一世界のお話ですが、直接映画のキャラクターは出てきません。たまーにセリフに出てくるくらい。まぁデアデビルがどんな人なのかはWikipedia先生が早い(投げやり)。

デアデビル - Wikipedia

 シーズン1はとんでもなく完成度が高く、正直それを観るためにNETFLIXに入ってOKというレベル。シーズン2はパニッシャーは良かったものの、ヤミノテ(ザ・ハンド)が本格的に絡んでくる後半部分はちょっと非現実的感が強まり、やや満足いかない出来でした。ヤミノテはその名の通り日本にルーツがある犯罪組織なので、日本人としてはちょっと残念だったけどね(笑)。

 そしておそらく、全世界的にも似たような感想を持たれたのでしょう、予告編からも伝わる通り、シーズン3は原点(シーズン1)回帰を謳う、宿敵キングピンことウィルソン・フィスクとの攻防を描くリアリティ重視のお話になっていました。

 で、まぁ単刀直入に結論から言うと、超面白かった

ここからはややネタバレするので気を付けてね。

 

 

と言いつつ序盤は少しだけスローな展開です。前回ディフェンダーズでひどい目にあったマットの苦悩や新キャラの紹介などを描く、起承転結の「起」の部分だから仕方ないけどね。しかし案ずるでない。得意の長回しバトルが炸裂する4話あたりから一気にエンジンがかかります。

特に凄かったのは、宿敵フィスク。相変わらず全身から「こりゃ絶対敵にしちゃいけないな的なヤバさ」を醸し出しており、奸計をもって刑務所を抜け出し、FBIすら意のままに動かし、敵対犯罪組織を無力化し、証人を消し、陪審員すら味方にし、ムシャクシャすると突然部下をボコボコにするというやりたい放題っぷり。こ、怖ぇよこの人。 

 そんな巨悪に対し、主人公サイドがどう戦うか。マットはデアデビルとしてグレーな方法で、フォギーは弁護士としてオープンな方法で、カレンは記者としてペンの力で。時にぶつかり、時に仲直りしながら、意図してもしなくても、3人の力が合わさり徐々にフィスクを追い詰めていく・・・なんなんだこの展開。熱い。熱すぎる。

その中でも、個人的な今シーズンのヒーローは主人公のデアデビルではなく、親友のフォギー・ネルソンでした。ぶっちゃけ見た目はハンサムじゃない(失礼)一介の弁護士なんだけど、常にポジティブな「陽」のオーラを醸し出し、法を信じ、正義を信じてフィスクに真っ向勝負を挑む。問題が発生すればなんとか前向きな打開策をひねり出し、暗黒中二病に陥るマットのことも決して見捨てない。・・カッケーよ、フォギー。あんたの存在がスーパーパワーだよ。立派にヒーローしてたぜ。

 

てなわけで、中盤からは止め時が見つからない怒涛の面白さ。正義と現実の狭間で苦悩するナディーム捜査官(この人もヒーローだった)、爆誕するブルズアイ(超イケメン)など、魅力的なキャラクターもいっぱい。エンディングも本当にいい意味で次が楽しみになるし(シーズン最終話である13話なんてタイトル見た時点で泣ける)。 てなわけで、視聴環境のある人は是非観てみてね。おしまい。